紅というバンドを結成して以来、俺はオリジナル曲全ての作曲と作詞を手掛けている。
アナログなやり方だけど、初めから終わりまでの音源全てを紙に描いていく。
それは音楽が好きな俺のこだわりでもあって、悩む事も多々あるけれど、好きな作業だ。
「…何か今回の曲、一段と明るいな、純?」
「うわ、本当だぁ!!
アヤヤ効果は曲にまで現れるんだねー★」
「……全く恐ろしい事ねぇ」
「お前らなぁ、人が事ある毎に彩のせいにするのやめろや」
「だぁぁぁーって!
仕方ないじゃん!!
純おかしいんだもん!」
───バシッ!
そう言う壱の頭を思いっきりはたく。
「いったぁい!」
「──さっ!!練習すんで!
学祭ライブ近いんやから!」
俺がそう言ってまとめると、
「はぁい♪」
陽気にギターを握る壱、
「鬼降臨だねー」
ベースを掲げる吾郎、
「…お手柔らかに。」
マリアがドラムのスティックを持ちながら呟いた。
一瞬の静寂、そして──…
───────♪……
三人が奏でる音楽に俺の歌声を乗せて。
うろ覚えの歌詞を何とか歌いながら……
──…いつか、
彩にライブに来て欲しいと思った。



