──放課後…。
「ねー!!純!
次のライブでの新曲出来たぁっ??♪」
ギターを片手に、壱が犬のように背後から飛び付いてくる。
「あ゛ー!もうっ!!
今必死に作ってるやろうが!
お前はそのへったくそなギターパート練習しとけ!!」
「──そうよ、へったくそ。」
「んあ~!?そーいうマリアだってドラム練習しろよな!」
「あたしは上手いからいいの!
下手はあんたでしょうが!このサル!」
「むっきー!!腹立つ!!」
「……あーもう……」
壱とマリアの言い争いの声をバックに、俺は頭を悩ませながら楽譜を埋めていた。
「次の曲、どんな感じ?」
「んー……
一応出来たからここまでアレンジ頼むわ吾郎。」
「オッケー。」
吾郎は鼻歌を歌いながら楽譜にペンを向けた。
……大学内にある、ある一つの教室。
そこにはベース、ギター、ドラム、その他様々な音楽機材が置いてある。
机には何枚もの楽譜が散らばっている状態が普通。
授業が終わるとここに来るのが俺達の日課だ。
──…そう、
ここは俺達の小さな城だ。



