管理人さんから昨日渡された、僕宛ての母の手紙
要約すると、父と兄たちを探せということらしい
母は僕がここに入学することを見通してて、入学の時に手紙を渡すよう管理人さんにお願いしていたみたい
人探しのヒントは僕と同じブルーグレーの眼
母に似てる僕でも、それだけは父似だったらしい
小さい頃すぎて、母以外の家族の記憶がほとんど無いんだよな
でも、ひとつだけ
子守唄の歌声だけはなんとなく頭に残ってる
アコギの音、優しくて、高くも低くもない声、それに重なる少し高い小さい子の声
幾ら目の色が違うからって、ここに居る人全員の目を見て探すのは無茶だよ
そもそも生徒か教員か保護者かも知らないし
僕みたいにいつもはカラコンして隠してるかもしれないし
今日だけは、外してこの眼で居ようかな
そう思って黒のカラコンを外した
ついでに免疫が弱いためつけていたマスクも取って完全に素になった
今日くらい良いだろう
「あの、新入生の人ですかー?」
後ろから話しかけられたから期待を込めて振り返った



