君との恋は面倒すぎる

 案の定バスケットボールの試合は見ても居られないほど酷いプレイだった。見られていたのが恥ずかしいくらい。

 ゴール狙えるチャンスがあっても変な方向に飛んでしまったし、ドリブルなんてできなくてボールが回ってきたらすぐにパスを出すので必死だ。

 これなら見られない方が良かった…。

 ふと蒼空くんと目が合うと、うんと首を縦に振り頷いてその後男子の方の試合を見ている。

 何の頷きかは伝わってないけど見られていたらしい。恥ずかしすぎる…。




𓂃𓈒𓂂𓏸




 紗月と制服に着替えて女子更衣室から外に出ると、男子更衣室からちょうど蒼空くんと薫くんも出てきていた。

 蒼空くんと目が合うと、蒼空くんは私の隣に自然と並んでくる。


「お疲れ。頑張ってたじゃん」

「散々な結果だから見ないで欲しかった…」

「うん、すごい頑張って飛んでた」


 揶揄ってくる蒼空くんの肩を軽く叩くと楽しそうに笑っていた。

 最近こんな風に意地悪も言ってくる。

 蒼空くんが楽しそうだから許せてしまうけど、からかわれてばかりで少しだけ悔しい。

 隣を並んで歩きながら蒼空君と話す。


「蒼空くんはバスケ部もう入らないの?」

「…うん、もういいかな。部活は」


 中学の時はあんなに必死にやっていたのに、今はもうやりたくないと言っている。そう思ったきっかけでもあったのかなとは思ったが、まだそこまでは踏み込んで聞けない。


「今日も3階の空き教室でいいの?」

「あ、うん。今日もお弁当自信あるよ」


 そう話してると、後ろから「あのさ」と薫くんの声が聞こえてくる。

 蒼空くんも私も振り返ると「今日俺等も一緒して良い?」と意外な言葉が飛んできた。今までに薫くんがこんな事言ってきた事は無いのに突然だ。

 紗月も流石に予想外だったのか「何言ってんの」と薫くんに言い、軽く肘でつついていた。


「私は良いけど…」


 そう答えた私の言葉の後、何秒かの沈黙の後に蒼空くんが「だめ」と言い放つ。