「学祭の時は本当に心配してたの。日和だけが追い求めすぎてて蒼空くんに大事にされてないんじゃないかって」


そう話し出す紗月の顔を見る。


「でも学祭で一緒に過ごせた話とかそういうの聞いて私の心配やっぱいらなかったなって思った。日和の選んだ人だし、心配なんてそもそもだったよね」


なんて笑う紗月。

紗月もたくさん色々考えてくれてたんだ。

心配してくれてた。

その気持ちが嬉しいのにいらないなんて言わないで。


「いらなくない、紗月のそういう優しい所大好きだから。嬉しい、その気持ち」


そう言って手を握ると紗月は少し驚いた表情したけどすぐに優しい表情をして握り返してくれた。


「なんかわかるな、日和を好きになる理由が。私も男だったら日和みたいな子がいいよ」

「紗月が男子はイケメンすぎてときめくから無理」

「バカじゃないの」


2人でそんなバカな話をして笑う。

でもきっと同性じゃなきゃ親友としてこんな近くに居れなかったなって思うから。

やっぱり紗月と女の子同士で良かったって思うよ。