君との恋は面倒すぎる

───Side 日和


 走って教室に向かうと、蒼空くんはそこにいなかった。

 係が終わった時間から、早めに来たつもりだったのにもういない。少し遅かったみたいで、走って上がった息をゆっくり整える。

 どこに行ったのだろう。

 いつも事前に誘おうって思ってるのに、毎度遅くなって、自分のいつもタイミングが合わないところや、遅すぎる所が嫌になる。

 壁にもたれかかりスマートフォンを取り出すとLINEに2件の不在着信が入っている。

 2件とも蒼空くんからだった。

 それを見て慌てて掛け直すと3コールくらいで電話に出てくれた。


「も、もしもし!?」

『…今どこ』

「今、教室!蒼空くんは?」

『…迎え行くから教室の前で待ってて。また探すの疲れる』


 そう言って電話を切られた。

 探すの疲れるって、蒼空くんも探してくれてたの?

 単純な私はそんな一言だけで喜んでしまう。

 蒼空くんも私と過ごしたいって少しは思ってくれた?

 そうだったらいいのに、と願ってその場で彼を待っていた。