君との恋は面倒すぎる

少し遅くなった放課後、今日もたまたま蒼空くんと帰りが被ったから一緒に帰る。


「学祭準備授業ないから良いけど、体力使うよねー」


なんてどうでも良い話をする。

蒼空くんは軽く相槌を打ちながら前を向いて歩くだけ。

私が話す事の方が圧倒的多い。

蒼空くんは口数の多い方ではないし特に気になることはない。

昼間薫くんと話していた事がふと気になって、蒼空くんの左側にある右手を見てしまう。

手は…当然繋いでみたいけど、繋ぎたいとか言って断られたり…。

でも私から言わないと進展ないよね、きっと。

急に握るのもあれだし、繋ぎたいって言ってみる…?


「蒼空くん」

「何」

「手、繋ぎたい」


今あるだけの勇気を振り絞ってそう伝える。