君との恋は面倒すぎる

一緒に歩いていて学校を出ると自然と車道側に移動してくれた。

なにそれ、すごい彼氏っぽい…!

彼氏なんだけど、彼氏っぽい!

こんな事に全力で浮かれられる。

一緒に帰らなきゃ知らなかったさりげない優しさにたまらなく胸が締め付けられる。

胸が締め付けられて嫌な苦しさじゃない事なんて、蒼空くんを好きにならなきゃ知らなかった事で嬉しくなる。


「てっきり薫と話してたから用事あると思ってたけど。何話してたの」


昼、あんな事言われたから蒼空くんも気にしてくれていたのか、そんな質問を投げかけてくる。


「謝ってくれたの、昼間ごめんねって。いい人だよね、わざわざ謝りに来てくれるなんて」

「…うん、根は悪い奴じゃないし。でも別に怒っていいと思うけど」


薫くんも同じ事言っていたな。紗月も怒っていいんだよと言ってくれたけど、そんな怒る事でもないし、むしろ謝ってくれてありがとうとすら思える。

実際付き合ってるって知らなくて、蒼空くんを好きな私が彼氏でもない蒼空くんにお弁当作ったって思えば他人の目から見てもやっぱり気持ち悪いと思う。

薫くんの反応は普通なんだと思うし、それに悪いことだけじゃなかった。

それに、きっと蒼空くんを思って出た言葉だったと思うから、私としてはそこまで責めたくないなと思う。