君との恋は面倒すぎる

『へぇ、良かったじゃん』


 夜スキンケアをしながら中学からの友人、鈴村《すずむら》 紗月《さつき》に電話をかけて告白の報告をしていた。

 当然事が起きた本人よりも紗月は冷静に決まっているが、それにしてもクールだ。ショートカットで背が高く、顔つきも大人っぽくてうらやましい。


「でも、でもさ、告白OKされた後一人で帰ったんだよ!?普通、「あ、じゃあ一緒に帰る?」「…うん」みたいな気まずさとかくすぐったさがあるもんなんじゃないの!?」

『何その想像、安っぽい茶番繰り広げるの止めてよ』

「ええ…」


 辛口な紗月に何も返せなくなる。
 確かに安っぽいかもしれないけれど告白して置いて帰られることに比べると、私の想像の方が現実味を帯びていると思うのだが…。

 電話をスピーカーにしながら蒼空くんのLINEの連絡先を探し始める。
 高校に入ってすぐに買ってもらったスマートフォンで、入学前から作られていた高校の全体グループラインに入れてもらった。
 そこに蒼空くんの名前もあって、当然緊張したけれど勇気を出して友達追加をしておいたのだった。

 それから連絡を送ることはなかったが、こうなった以上連絡をしてみるべきか悩んでいる。


『明日聞いてみたら?彼女で良いんだよねって』

「もし違うって言われたらどうしよう!?」

『面倒すぎる!』


 そうツッコまれてからも、そのまま紗月に遅くまで電話を付き合ってもらった。まだまだ私は興奮と悩みと困惑で、眠れない夜を過ごす事になる。