君との恋は面倒すぎる

一番最初に来たのは屋上だった。

屋上での思い出は1年目の学校祭。

2人で初めて回れた時。

初めてしてくれた嫉妬も鮮明に覚えている。

頭を薫くんに撫でられてそれに嫉妬した蒼空くんが上書きするように頭なでてくれたこと嬉しかった。

そしてたくさん初めて聞けた本音。

あの時初めて抱きしめさせてくれたこと。

ここから恋人として初めて蒼空くんのいろんな所を知れた気がする。

不器用で本当素直じゃない蒼空くんだったけど、すごく面倒くさくて可愛いなって初めてその時思った。


「なんか懐かしいね。1年目の学校祭」

「…今思えばあんなに遠回りする必要なかったんだよな。」


蒼空くんの言葉に思わず笑ってしまう。