君との恋は面倒すぎる

 次の日、かなり早起きして母と一緒に弁当を作り、いつも以上に見た目には気を遣う。いつもいつも可愛くしていたい、とは思うけれど彼氏として顔を合わせると思ったらいつも以上に気合が入る。

 母に手伝ってもらったおかげで食べれるお弁当にはなったし、喜んでくれるかな…と不安には感じつつ、いつもと違う足取りで学校に向かう。

 学校に到着すると、相変わらず蒼空くんは薫くんといた。

 すぐに弁当を渡そうと思っても流石に薫くんの前で渡す勇気はなかった。

 絶対今ではないよね。とそう思い直して、スクールバッグの反対側にお弁当が入った袋をかける。

 そう思っても、中々お弁当が渡せない時間が続いた。


 いつかいつかとタイミングを伺っていたけど、すぐにその時は来てしまった。

 お昼休み、早くいかなきゃと思うのに勇気が付いてこなくて、足も同時に止まってしまう。


「蒼空、学食行こう」


 私がうじうじとしている間に、薫くんが蒼空くんをお昼に誘ってしまった。

 まずい、お弁当渡せてないのに…。
 ここで話しかけに行って良いのかな。
 邪魔になっちゃう?
 でも、作るって約束したし!

 なんて葛藤をしながら勇気を出して、2人に近付く。


「そ、蒼空くん!」


 蒼空くんも薫くんも私に顔を向けてこちらを見ている。

 薫くんにも見られているのはかなり恥ずかしかったし、気まずい気持ちもあったが勇気を出し、弁当が入っている袋を渡した。


「今、渡してもいいかな…。」


 大きな声で蒼空くんの名前を呼んだせいで若干の注目を浴びてしまっている。お弁当を出して手渡しすると横から「え?ガチ?」と引いたような声が聞こえてきた。