君との恋は面倒すぎる

空き教室に入っていつもの席に座ると、蒼空くんと向かい合う形になる。


「…誤魔化しても意味ないから言うけど、島崎から話は聞いた。」

「…うん。」

「島崎の言うことが事実だって言ったけど、何で?大切な友達って言ってなかった?」


蒼空くんの問いかけに言葉に詰まる。

本当にそう思ってたよ。

教室で知らない子が多くて仲良くできなくて1人だった私ににこにこしながら唯一話しかけに来てくれた子だったし。

それがどんなに嬉しかったか今も覚えてる。


「…向こうはそう思ってないって判断したからだよ」


蒼空くんはてっきりそんなことないって言うのかなと思ってた。

だけどかなり悩んでる表情をしている。

言葉を選んでいると言うより、思い当たる節があるという顔。