君との恋は面倒すぎる

 日和を運んで、風呂を済ませた後水飲んでもう今日は寝てしまおうとキッチンに足を運んだときだった。

 丁寧にラップされたオムライスが置いてあって、ほんの少しだけ驚いた。

 こんな忙しい中、夕飯を作ってくれてるなんて思ってなかったし、日和の手料理を食べるのは随分久しぶりの感じがする。

 家事できないことをいつも申し訳無さそうにしながら出勤していく日和。

 俺は本当に気にしなくて良いって思っていたけど、日和はかなり気にしてくれていて、無理をさせていたら申し訳がないと思ったけど、同時にすごく嬉しかった。

 料理を電子レンジの中に入れて温める。

 俺も就職してしまったらまた忙しくなって、時間が合わなくなっていくんだろうか。

 先の見えない不安を抱えても仕方ない。
 それに俺が不安そうにしたら日和も伝染していく。

 日和の前で弱さを見せることが怖くなっていた。

 温め終わり、オムライスを取り出して、手を付ける。

 学生の頃、お母さんに手伝ってもらいながら料理したんだって可愛らしく笑いながら作ってきていてくれたお弁当。

 あの時もすごく嬉しくて美味しかったけど、あれから日に日に料理の腕を上げて今では誰の手も借りずに手際よく料理をする。行程の間に後片付けしたり、手際も良くなっていた。

 あの時のお返し、何も出来ていないからせめて今くらいは頼ってほしいと思うけれど、日和は中々しんどいとか辛いとか弱音を吐かず笑っている。頑張り屋が過ぎるし、時々弱音を吐いてもいいのに。

 俺が好きになった子は思ったよりも強くて、しっかりしている。


「…2年の間に遠くなったみたいだな」


 寂しいのか、そんな自覚はないけど気付いたら言葉に出ていた。

 いつか俺が彼女に追いつける、そんな日は来るのだろうか。