君との恋は面倒すぎる

俯いていると両手でグッと顔を持ち上げられた。

蒼空くんの顔が至近距離で見える。


「な、何。」

「寝てないだろ。体調も悪そう。」


蒼空くんの言葉に誰のせいでと言いたくなるけどその言葉は飲み込む。


「だ、大丈夫だから離して!みんな見てるし」

「そんなの今重要なこと?倒れそうな顔して何いってんの。先生の所行くよ。」


そう言って私の腕を引く。


「わ、私が連れてく!」

「いい。俺が行きたいから。」


蒼空くんが茉莉ちゃんを牽制して先生の元へと歩き出す。

何で誰にも気付かれなかったのに体調のこと気づいてくれるの。