君との恋は面倒すぎる

 どれだけ落ち込んでも学校には行かなきゃいけない。

 そろそろ冬休みに入るけれど、こんなに待ち遠しい冬休みは初めてかもしれない。

 周りがクリスマスとか浮かれている中昨年は私もああだったかも、なんて思い出す。

 今年はきっと一緒に過ごせない。来年も受験がどうなってるかわからないし、今年最後の機会かもしれないけれど、それでも一緒に過ごしたいって気にはならなかった。

 教室に入って適度にクラスメイトと挨拶を交わしながら、自分の席に着く。

 もう茉莉ちゃんと蒼空くんのことは、見ないようにする。

 茉莉ちゃんと話した事も、特に蒼空くんに言うつもりは無い。

 返ってくる言葉は分かってる。

 「島崎が好きじゃないって言うならそうなんだよ」とか「友達なんじゃないの?信じてあげないの?」とか、何を言っても、きっと私が悪くなる。

 あくまで茉莉ちゃんは私と仲良くしたかっただけの体で、蒼空くんに近付いてるんだから。

 いっそアルバイトでも始めようかな。
 何も余計なことを考えなくて済むように。
 長期休みだけでもありかも。

 そんな風に別の事を考えて気を紛らわした。














 昼休みに入るとスマートフォンが光ってLINEの通知が入ってくる。

 紗月から«うちのクラスで食べない?»というお誘いだった。気を遣ってくれる紗月に申し訳なさを感じつつも、誘ってくれたのは嬉しかったので素直に応じることにした。


«行く!用意して行くね!»


 人の顔が鼻息を吹いている顔文字を付けて、送信する。

 紗月とお昼なんて久しぶりだ。

 そう思い、浮かれていたら、校内放送で職員室に至急来いと呼び出される。

 うっわ、タイミング…なんて、思っていると再度スマートフォンが光って紗月から«待ってるから行っといで笑»と続けて連絡が入っていた。

 返信を短く済ませ、ひとまず急いで職員室に向かう。