君との恋は面倒すぎる

「というか7月入ったらすぐ学祭じゃん。そんで夏休みは花火大会もあるし。」

「その前にテストあるけどね。」

「変な所現実的だね、日和」


浮かれてばかりはいられないのも事実。


『七瀬って、意外とバカなんだね。がっかり』


とか言って振られたら嫌だし!

私の中の冷酷な蒼空くんが言う。


「でも柊くんと付き合うの大変そう。ファン多いし」

「…確かに!」


私では気付かない所に紗月は気付いていく。

妬まれたりするのかな。

でも変に隠したくもないし、覚悟するしか無いのかも。


「トイレ入っていたら水を上から掛けられたり、女子集団に呼び出されたり、下駄箱にゴミが入っていたり、上履きが隠されていたり、机の上とか教科書が落書きされてたりしちゃうのかな!?」

「漫画の見過ぎなくらいの想像もあるね。てか、私が居る時点でそんな事させないから安心しな」

「紗月イケメン過ぎて惚れる」


そう言うと「勘弁して」と笑ってくれていた。

紗月は本当に友達思いで、中学からずっとこの子と友達で居れて良かったと思えるほどの大事な親友。

私は紗月が大好きで仕方ない。