君との恋は面倒すぎる

 そのまま紗月の家に寄って、さっきの茉莉ちゃんとのことを話した。

 その間黙って聞いてくれていたが、聞き終わるなり深い溜息を零していた。


「そっか、まずは頑張ったんだね。日和」

「ううん、でもダメだった。二人に何も伝わらなかったや」


 そう言って笑うと紗月が思い切り抱きしめてくれる。


「ねぇ、そんな無理して笑わなくたっていいじゃん。毎回周りに気遣って、明るく接しようとしなくて良いんだよ。今なんて、私しかいないのにさ、頑張りすぎだよ。日和」


 紗月の声とその言葉に泣きそうになる。

 いつも私の苦しい思いとかを理解して、親友でいてくれたのが紗月で良かったって心から思う。

 何でもはっきり言ってくれて、ちゃんとこうやって一緒に悲しんでくれる紗月が大好きなんだ。

 ずっとこらえていた感情が、初めて零れだした。


「もう…私、頑張れない…っ…」

「うん、もう頑張らなくて良いんだよ。やることやったんだから、えらいよ」


 ただただ涙を流す私をずっと抱きしめてくれていた。

 落ち着くまで、ずっと。