君との恋は面倒すぎる

「…起きてるんでしょ」


 そう声を掛けられると、狸寝入りしていたのがばれていると知り、少し恥ずかしくなる。

 そっと身体を起こすと、蒼空くんがまっすぐこちらを見ている。


「最近、日和の事がわかんない。もっと知りたいのに最近壁作られて辛いんだけど」


 今の不安な気持ちを蒼空くんが話すのを黙って聞いていた。

 言いたいことはたくさんある。

 あるのにどれも私が言えることじゃない。


「…自分の中で整理しなきゃいけないこともあるよ」


 これもある意味拒絶なのかもしれない。

 蒼空くんを傷つけてしまう対応をしている。

 わかっているけど、今はこれしか言えることがない。


「じゃあ俺が言えることなかったとしてもいいから、何考えてるか聞かせて。せめて一緒に考えさせてよ」


 きっと私が逆の立場でもそう言ったかもしれない。

 蒼空くんの不安は痛いほどわかるけれど、ぶつけて迷惑にならないか。そんな考えが真っ先に過る。

 だけど、同時に紗月の話しなよというアドバイスも思い出した。

 拒絶をする前に話してみることも、大事なのかもしれない。

 そんな風に考え直し、重たい口を開く。