君との恋は面倒すぎる

 ある日の昼休み、職員室に急ぎの用事があって戻っている時だった。

 久しぶりに3階の空き教室のことを思い出して立ち寄ってみる。
 相変わらず誰も使っていなくて、中には誰もいない。

 一年の時が懐かしい。二年になって気づいたら、お弁当作っていくことも止めてたし、ここで食べることもなくなっていた。

 あの時ただただ蒼空くんを好きだっただけの自分の事を思い出して泣きたくなる。

 今も好きなはずなのに、自分に自信もなくて、最近悩んでばかり。

 空き教室の中に入り、お弁当を食べていた時の席に座る。

 ここに座って隣で美味しいって言いながらお弁当を食べてくれてた蒼空くんが好きだった。

 いつからだっけ、茉莉ちゃん優先で動くようになったの。

 今も教室で茉莉ちゃんが待ってくれてるはずなのに動けない。


「…戻りたくないな」


 ここで今日は思い出に浸っていたい──。

 このままで良くないことはわかっているのだけど、どこから片付けたらいいのかもわからない。

 茉莉ちゃんと話してみるべき…なのかな、とは何度もなるのだけど最終何を言えばいいのってなってしまう。

 同じ考えになってしまって…、結局動き出せはしない。

 最近こんな事で蒼空くんとの喧嘩も増えてきた気がして、紗月の言うことも最もだし、と悩みがどんどんと募る。

 スマートフォンを取り出して茉莉ちゃんに連絡する。


«ごめん、お腹痛くてトイレこもってるから食べてて»


 そんな嘘の連絡をすると心配の返信がくる。大丈夫とはしゃぎまわってる犬のスタンプを送りつけて画面の電源を落とした。

 キャパオーバー。今だけは何も考えたくない。