君との恋は面倒すぎる

 それから更に二ヶ月の月日が経ち、高校生になってから二度目の冬が来た。

 あれから蒼空くんはいつも通り接してくれるけど、茉莉ちゃんは彼との距離を着実に縮めていたと思う。

 そんな彼は話しかけられているから返事をしているって感じだけど…。当初はそれを見ているだけでつらかったけれど、それももう今は慣れてきた。

 わざわざ話しかけてきてる人を無視したりはしないし、それが普通だと思うから。蒼空くんは間違っていない…───。









「いや、おかしいでしょ」


 ファーストフード店で、向かい合って席についていた紗月が少し怒ったような声を出す。


「え?」

「何で日和がそこまで我慢してるの。彼女じゃないの、日和」

「あー…、うーん。彼女だからって何かを縛る権利なんて無いよなって思って…」


 苦笑いしてオレンジジュースを口にする。

 もう冬休みに入れば2人の姿見なくなるし、いいかなってそんな呑気な事も考えていた。


「取られるとか、そんなことはないだろうけどもやもやしてるなら伝えなよ。じゃなきゃ、日和がしんどいって」

「うーん」


 紗月の言葉に中々うんとは言えない。

 茉莉ちゃんとも今は何も変わらず話しているけど、私も何でこんな事してるんだろ、とは思う。でも、茉莉ちゃんと話しても私には何も言う資格ないしな、で自分の中で話は終わってしまう。

 そう考えていたらもう我慢したら終わる話、ですべて済んでしまった。


「何か今この時期に進路決まってないのまずいかなって、それどころじゃないことも思い出してさ。もう春には決めときたいんだ」

「結局今のところは、地元の保育科あるところにするの?」

「その予定だけど色々調べ中」


 話を進路の話に持っていって蒼空くんの話からわざと逸らした。

 これ以上、悩みたくなんてなかったから、気持ちにも何もかもにも蓋をした。