君との恋は面倒すぎる

 朝食を食べ終えて薬も飲むと、蒼空くんは口元まで布団をかぶった私に優しくトントンしてくれ、寝かしつけようとしてくれていた。

 本来こんな事ありえないのに、先生のまさかの機転でこんなことになるなんて、こんなことがばれたら先生も怒られると思う。


「…蒼空くん、あれなら部屋に戻っていいからね」

「何のために先生にまで危険冒してもらったと思ってるの。余計なこと考えて無くていいから早く寝て、早く元気になって」


 一緒に暮らして体調壊したらこんな風にずっと居てくれるのかな。

 こんな時でも、私は少し浮かれているのか、一緒に暮らしたことを考えて、少し笑ってしまう。


「何笑ってんの、変な子」


 そう言いながら蒼空くんは呆れたような表情をしていた。


「蒼空くんと一緒に暮らしたらこんな感じなのかなって。体調崩したらこんなに優しくしてもらえるのかって考えてた。」

「なにそれ、浮かれ過ぎだし。状況わかってんの?」


 そう言いながらも蒼空くんも笑ってくれている。

 いつかはあり得る話かもしれない。

 少なからず、私はそんな希望が叶うのがいつになるかわからない未来でも、長く一緒に居たいと願っている。


「俺とのそんな未来を想像してくれるなら、全部教えてよ。どんなことも受け止めるから」


 そんな彼の縋る様な切ない声に胸を打たれた。同時に、彼にこんなことを言わせて不安にさせてしまったことに、ほんの少し罪悪感が湧く。


「…うん。起きたら聞いて」


 話したい事はあるけれど、蒼空くんが傍にいてくれたおかげで安心し、昨夜あまり眠れていないのもあり、もう眠気が限界だった。


「ゆっくり寝て、好きだよ。おやすみ」


 そんな甘い挨拶を零し、私の額にキスをする。

 起きたらちゃんと全部話すから、もう少しだけ待ってて。