君との恋は面倒すぎる

 顔の熱を何とか冷まそうとしているところ、ふと蒼空くんが顔を覗き込んできた。


「顔赤、何。意識しすぎ?」


 そう言って揶揄ってくる蒼空くんに、また顔の熱が上がり、肘で軽く小突くと笑っている。

 さっきまで気だるげな表情をしてたのに、今は笑顔が眩しい。揶揄ってくる時に、全力で楽しそうなの、可愛い。


「蒼空くん買わなかったの?」

「冷たい飲み物だけさっき買った」


 甘いのが好きじゃないんだもんね。
 なのに食べたんだ、ソフトクリーム。

 そう考えたら間接キスが狙い?なんて変な考えが浮かんだ。

 だけど、恋人同士なのに今更そんなまどろっこしいこともしないよね、と自分の考えをすぐさま打消し、溜息を吐く。

 夏の暑さで私の頭もやられていたようだった。


「なーにイチャイチャしてんすかね?」


 蒼空くんの肩を組む薫くんに、彼は迷惑そうな顔をしている。どこに来ても変わらない2人は、テンションがちぐはぐで面白い。

 そんな2人を見た後、先程まで暑さにやられていた茉莉ちゃんを見る。


「茉莉ちゃん、身体大丈夫?」

「おかげで冷えた。色々あるね、国際通り。ちょっと楽しいかも。」


 人混みが苦手な茉莉ちゃんが楽しい、と言ってくれていて、少しだけ安堵した。