君との恋は面倒すぎる

蒼空くんは眺めた後「嬉しい」と言葉にしてくれていた。

その言葉で私も嬉しくなる。


「大事に使う」


喜んでもらえて良かった。

ひとまず安堵していると「目瞑って」と言われて、また一気に緊張する。

え、キス!?なんてそうかも分からないのに身が固まってしまう。


「な、何で」

「良いから」


早くと促されて大人しくそっと目を瞑る。

少し経っても唇に何か当たる感じはしない。

むしろ首元に手が当たって擽ったい。


「開けて良いよ」


そっと目を開けると特に今の所何も変化はない。

目の前に蒼空くんの顔があるだけ。