君との恋は面倒すぎる

 隣で可愛いペンを丁寧にペンケースにしまう茉莉ちゃんの方を見る。


「茉莉ちゃんもお買い物行く?」


 そう声をかけるとすぐに目を輝かせて「私も行っていいの!?」なんて、すごく愛らしい反応を見せた。

 そんなに喜んでくれるなら早く誘えばよかったと思いつつ、笑って頷く。


「紗月もいいって言うと思うよ!」


 そう笑うと嬉しそうに「行きたい」なんて言ってくれるから、茉莉ちゃんのこういう所が好き。

 可愛らしくて、私も一緒にいろいろなところに行きたいと思うから。


「えー、茉莉ちゃんも水着着るの?」


 そう話しかける薫くんに、茉莉ちゃんは固まってしまう。

 きっと名前呼びのせいもあると思うけど、水着の事を触れられて更に固まっているのだと思う。

 薫くんの発言に蒼空くんが軽く肘でつついた。


「薫、距離感おかしいから。やめな、すぐ女子の下の名前馴れ馴れしく呼ぶの」

「え?嫌だった?ごめん」


 すぐに謝る薫くんに、茉莉ちゃんは目線を逸らして「う、ううん」と少しぎこちなく返事をする。

 前まで返事も出来なかったのに、かなり大きな進歩を見せていた。