君との恋は面倒すぎる

「確かに人混みは好きじゃないけどさ、君が喜んでくれるなら別にいいかなって思うよ」


そう呟く様に言った言葉を聞き逃さずに聞けた。

私を喜ばせたいってその気持ちだけで飛び回れるくらい嬉しいのに、そんな素直な言葉も凄く嬉しい。

それからツリーの元まで来て、一緒に見上げる。

来年も一緒にこうやって来たい。

隣にいる蒼空くんを見ると、ふと目が合う。

ライトアップされたツリーに顔が照らされていて綺麗だ。


「寒くない?」

「ううん、平気」


そう言って笑って返事をしてまたツリーを見上げる。

同じこと考えていてくれたら良いのにな。

また来年も、再来年もって。