君との恋は面倒すぎる

「…何で。」

「塾終わった後少し一緒に過ごすくらい良いでしょ。君のご両親にも許可はもらってきたから多少遅くなっても大丈夫」


そう言って私に手を差し出す。

私の両親に許可取ってきたって、どうして?どうやって?

あんなにクリスマスなんてって言っていたのに。


「許可取ってきたって…」

「先に君の家に行って、塾普段頑張ってるしちゃんと送ってくれるなら遅くなっても良いって条件で、許可くれた。ちゃんと塾通ってた甲斐あったじゃん」


そう言って笑う蒼空くんに思わず抱きついてしまう。

この冬休み中、ずっと会いたかった。

今日会えると思ってなかったから嬉しくて、抱きつくと蒼空くんは黙って受け入れてくれている。


「俺は良いけど、君は塾まだ通うし目立つと気まずいんじゃない?」

「はっ」


慌てて離れると優しい表情で笑ってくれる。

いつも最後は私に優しくしてくれるのずるいよ…。

最初冷たくするくせに。