君との恋は面倒すぎる

塾が終わってスマホを見ても変わらず連絡は来ていない。

クリスマス、どうでもいいって言ってたもんね。

一目ぐらい会いたかったのに。

外も冬になってから暗くなるのが本当に早くて、まだ17時なのに暗い。

今から呼び出すのは流石に迷惑だよね。

大人しく参考書などを鞄に詰める。

みんなクリスマスでも頑張って勉強してるんだもんね。

悪い点数取ったのは私だし、諦めるしか無い。

来年こそはちゃんとしよう。

そう心に誓って、塾を出た。

塾を出て顔を上げると、ガードレールの所に軽く腰掛けている男の人が居た。

居るはずの無い人物に当然驚く。

会いたい気持ちが強すぎて幻覚でも見ているんじゃないかと思ってしまった。


「え」

「お疲れ」


そう言って立っていたのは言うまでもなく


────蒼空くんだった。