君との恋は面倒すぎる

「…本当、君に振り回されっぱなしで困る」


 意外と私の事で頭いっぱいになっていてくれてる蒼空くんに胸の内側が温かくなった。

 付き合いたての時は、私だけが彼のことに一喜一憂していると思っていたのに、今はそうじゃないとひしひしと伝わってくる。


「本当、大好き蒼空くん」


 そう言って笑うと、蒼空くんは少し頬を赤く染め照れた表情でこちらを見て、そのまま腕を引いてくる。倒れ込むように蒼空くんに抱きつくと「来年からは1番に渡して。じゃなきゃ許さないから」なんて耳元で可愛い脅し文句まで受けてしまった。そんな愛らしい発言をする彼に口の緩みが止まらなかった。

 どうしてこんなに重たくて面倒なのに私は嫌じゃないって思えるんだろう。むしろそんなところも大好きで仕方ない。


「日和」


 名前を呼ばれて蒼空くんの方を向くと、後頭部を手のひらで捕まえられ、そのままそっ、と唇が重なる。何度しても慣れない柔らかくて甘い感触。

 少しして離れると「薫じゃ貰えない所貰うから。それで今日は許してあげる」なんて言って、もう一度重なる。

 こんな風にドキドキして、一緒にずっとこうしてたいって思うのなんて蒼空くんだけ。

 私の全部をあげたいって思えるほどに、蒼空くんが大好きだ。