君との恋は面倒すぎる

「で、何か用事だったの?」


 購買で買ってきたパンに手を付けながら、蒼空くんは問いかけてくる。

 普段一緒にお昼を共にすることはないのだから不思議に思われて当然だ。

 昨日からずっと聞きたかったことを聞くために溜息を吐き、蒼空くんを見た。


「…昨日の告白、受けてもらえたん、だよね?私」


 そう聞くと蒼空くんはこちらに視線を向けた。

 聞いといてだけれど答え聞くのが怖いかも知れない。
 いいよって言ってもらえたって思ってたけど気の所為?
 それともやっぱなしとか言われたら…。

 そんな不安の中蒼空くんの返事をしばらく待つ。


「…うん」


 短い返事だが、肯定してくれたことに安堵した。

 勘違いじゃなかった。
 それだけでも嬉しくて泣きそうになる。


「良かった、夢でも勘違いでもなくて」

「七瀬」


 私の名前を呼ぶ蒼空くんを見ると、何考えてるかはわからない。それでも真剣な表情に少し緊張する。


「俺、誰とも付き合ったこと無いから悪いけどよくわかんない。七瀬は俺と付き合って何がしたいの」


 私が初めての彼女!?と思わぬカミングアウトにかなり驚かされた。

 誰かと付き合ったとかは確かに聞いてなかったけどもしかしたら他校にいるかもとか思ってた。

 中学の時にもそんな噂があったが、やはり噂は噂でしかない様で彼女なんて居た事無いらしい。ここで蒼空くんが嘘を吐く理由もないので事実だと思う。