君との恋は面倒すぎる

「ま、待って。落ち着こう?」


蒼空くんの方に寄って腕を引くと、蒼空くんはこちらを冷たく見下ろす。

そんな冷たい視線を今までに向けられたことがなくて、心臓が嫌な音を立てていた。


「何で自分に告白してきた相手にそんな油断出来んの?」

「え…、そんなんじゃ…」

「おい、日和ちゃんに当たるのは違うだろ」

「黙っててよ、部外者は」


珍しく感情を露わにして怒る蒼空くんに何も言えなくなる。

単純に仲直りしてほしかった。

でも距離が近かったのは否定できないし、薫くんが私を好きでいてくれてるって知っても何も無いからってその距離感で居ていい理由がない。


「…ごめんなさい」


謝る私に蒼空くんが溜息を吐く。


「もう今日は一緒にいたくないから、そこに居たら」


そう言って教室を出ていってしまう。

あんなに冷たい声で話されたのは初めてで、追いかける事も出来ずそこに立ち尽くすだけ。