君との恋は面倒すぎる

「あ、ごめん!そうだったよね」


気まずすぎて俯いてしまう。

どうしてこんな簡単な事に気付かなかったんだろう。

普通に考えればすぐに分かった事のはずなのに。

俯いたまま居ても蒼空くんを困らせるだけだ、早く気にしないでって伝えなきゃ。

そう思い顔を上げると、それと同時に蒼空くんの言葉が飛んでくる。


「…売店で何か無いか見てくる。空き教室で待ってて、3階」


そう言い残すだけ言い残して立ち去っていく。

待っててって言った?今。

蒼空くんの言葉をゆっくり理解して嬉しくて段々とニヤけてしまう。

3階には誰も入らない空き教室が何個か合って、誰も使わないだろうと思われているのか鍵がしまってない。

実際誰も入らないから、人が来ない。

2人で話すきっかけ作ってくれたのかな。

やっぱり蒼空くんは優しい。

お弁当と飲み物と水筒を持って3階の空き教室に一足先に向かった。