僕より大きな物を背負っている君へ

乾ききってない髪を片手のタオルで

ゴシゴシしながら、俺が出た瞬間…

「えぇぇぇーー!!!」とでっかい声が聞こえた。

「青木の風呂上がりってこんな感じなん?」

「かっこいいーー!!!!」

別にそんな事を友達でもないクラスメイトに言われたって嬉しくない。

目を逸らしてとことこ歩く。

…ん?まおりちゃんが呼んでいる。

「後で七時四十五分に来て」とまおりちゃんは小声でいう。

「おっけ…」と小さく答えた。

そして俺は、部屋にスタスタ歩いた。

          ♢

ぼーっと天井を、見る。

ひまだな。と心の中で呟く。そうだ!声出す練習
をしよう!

「あーあー、かーかー、さーさー、たーたー、
あいうえお、かきくけこ、さしすせそ、たちつてと、なにぬねの、はひふへほ、まみむめも、やゆよ、らりるれろ、わをん」と一通り言った。

いい感じに戻ってきた。すると…

「帰ってきたぞー!」

矢島が思いっきりドアを開けた。

そんな矢島の後ろに、花都がいた。

帰ってきた。ちょうど七時四十五分だ。

「さぁいくか」と言って二人を連れて、歩き出した。