僕より大きな物を背負っている君へ

いつもの道をチャリでこいで行く。

あ~あ…まおりちゃんと同じクラスか~

チャリを止め、サドルから降りる。

綺麗な青空を見上げる。

「はぁ…綺麗だなぁ…」

こんなに綺麗な青空は久しぶりだ。

帰り道には畦道があり、景色のいいところを知っている。

畦道にチャリを止めてサドルに乗り、体を田んぼの方に体を向けた。

「ずっとこの景色を眺めていた~い…」と言って目を閉じる。

今の現実から逃げたい。まさにいま現実逃避している。

雲一つない青空のように、何もかも忘れて…生きて行きたい。

「あれ?春遠くん?」

不意に後ろから声がした。思わずサドルからスッと降りた。

後ろを振り返るとそこには…

「奇遇だね!」

と元気で明るい声が聞こえて来た。

「ま…まおりちゃん?!」

びっくりして変な声が出てしまった。