僕より大きな物を背負っている君へ

初めての感覚だった。

ヒーロー?脇役?そんなこと興味ないし。

まおりちゃんに当たんのが嫌なだけだっただけだし、と心の中で反発する。

この試合も終盤、強い奴が残っていた。

三組は三人、四組は四人。あとちょっとで、タイマーが鳴る。

もうダメだって思った時たまたま残っていた、矢島からボールがくる。

「春遠やっちまえ!」っと矢島が叫んだ。何言ってんだ、この能天気野郎。

無理だ。当てれる訳ない。また簡単に取られて、カウンター食らって終わりだ。

「来いよ雑魚」と言われ、それに乗っかるように、他の四組の奴らも、俺を馬鹿にしてきてた。

四組の女子も俺の方を見てくすくす笑っている。

むかついた。腹が立った。

横から強い味方がジェスチャーで『パスだせ』と
言葉が伝わってくる。

「春遠くん…がんばって…」と誰かの声が微かに聞こえた。味方にパスを出すわけないだろ。

「雑魚はお前だ」

今まで以上のパワーで投げた。

「バァァン!」という激しい音に体育館にいる、
生徒、先生が動きをピタッと止めた。

当たった。

油断していたのか、ボールは上に跳ねたが、よろけて取りにいけてなかった。

そしてボールは、そいつの前に羽が落ちてきた
ように…

          ♢

儚く…舞落ちた。