僕より大きな物を背負っている君へ

まおりちゃんだ。

体調が悪いのか隅で座っている。でも俺に話かける勇気なんて、これっぽっちもないので、心配だけして、試合を見た。

俺のクラスには、ドッチボールが出来る女子も複数人いて、戦うには十分なほどだった。

…たが相手は結構強くて十五分後、試合が終わって、女子は負けてしまった。

「あ~あ、女子負けちゃった」と矢島が言う。

「ほら行くぞ、次男子」と言いながら手を伸ばす。

その手に矢島は手を繋ぐ。「よしっ、行くか!」
と声を上げる。

スタートの笛が鳴った。相手からスタート。

俺は昔っから頭だけは、かいてんが早かった。ついでに耳もいい。

敵が投げたボールはどこに行くのかも、わかるようになっていた。だから、よけるのは容易い事だった。

まぁ、ボールを手にする機会がなくなるから…ていうか何でこんなにマジになってんだ!と、今気づいた。

          ♢

そしてボールが味方に当たって上に跳ねた。

その跳ねたボールを俺はなぜか取れた。