僕より大きな物を背負っている君へ

「冬の正反対って’’夏’’じゃない?」とまおりちゃんに言う。

「あ…」と呟く。

「い…いいじゃん!私にとっての冬の正反対は’’春’’なの!」と頬を赤くして言う。

『ガコン』と何かの音がした。

『それでは!メリーゴーランド動きまーす!!』とスピーカーから元気な声がした。

「動いたよ!春遠くん!」両手で棒を掴み顔だけ俺に向け話す。

「動いた動いた」俺も両手で棒を掴む。

まおりちゃんは、キラキラした目で辺りを見渡していた。

何の悪意も圧もない…ただただ輝いていた目に少しうっとりとしてしまった。

まおりちゃんが笑っているだけでなぜが救われるような感覚に、なっていた。

短くて茶色い髪が揺れる。

こんなに綺麗な笑顔がこの世から消えたらどうなるんだろう。

そう考えるだけで胸が苦しくなった。