僕より大きな物を背負っている君へ

「茜…色?」

「そう。茜色。夕日の色なんだって」

「へ~」とまおりちゃんは言いながら窓の外を眺める。

いつの間にか自分の世界に入ってしまった。

「あっ…ごめん…俺ばっかり…なんかいきってる見たいでダサかったな…」

「え?いやいや、そんなことないよ?」

まおりちゃんが首を振りながら言う。

「茜色…夕日…いいなぁ…」

「え?なんか言った?」と聞き返す。

「い…いやぁ…なんでもない…」

そう言いながら目を逸らす。

「春遠!そろそろ着くって」

咲瑛さんが歩きながらこっちにきた。

「へ?」と咲瑛さんが言う。

同時に右の肩に変な感触が伝わった。

「え…え~とぉ~…まおりちゃん?…お~い…」

「………」

まおりちゃんが俺の肩にもたれて寝た。

「まおり…疲れちゃったのかな?」

咲瑛さんは’’あとちょっとで着く’’と言った割には全然ちょっとではなかった。

なぜか咲瑛さんがと花都が反対の席からニヤニヤしているのがわかる。

やばい…右肩から良い匂いが…まずいな…はやく着いてほしい…なんか息当たってるし!

何も感じるな…俺は枕…枕…枕

「春遠~!」