僕より大きな物を背負っている君へ

両手を後頭部に当てながらゆっくり坂を上がって行く。

園はこの店がたくさん並んだこの大きな坂の頂上に位置している。

「みんなよくこんな坂勢い良く上がれたね」

「ほんとにそう」そう言って笑みを浮かべる。

「しっかし、まだ坂の半分位なのに景色いいね」

街を一望しながら坂を上がっていく。

「頂上まで行ったらどんな景色なんだろう…」

まおりちゃんは小さく呟いた。

「そうだ!一緒にツーショット撮ろうよ!」

まおりちゃんが不意にすごい事を言ってきた。

「つ…ツーショット?!」

「そう、ツーショット」

「いやいや、ダメでしょ!か…彼氏持ちなんだからさ…」

必死に良いわけを作るが…

「友達としてだから全然大丈夫!…のはず…」

少し目を逸らしてまおりちゃんは言った。

「じゃあ…まぁ…いっか…」

そう言うとまおりちゃんは片手にスマホを持ち、この町を背景にするようにして。

「はい!チーズ!」

二人だけの写真を撮った。