「ごめん…私があんな所でぼーっとしてたから、春遠くんを危険にさらしちゃって…」
まおりちゃんの目が少しうるっと来たような気がした。
また抱えてる…いつもまおりちゃんは抱えてばっかりだ。ちょっと…不安だ。
「謝る事ないよ」
「え…」とまおりちゃんは不意に呟く。
「悪いのは俺なんだ。まおりちゃんと話してたからまおりちゃんが道路渡るのが遅くなったんだ」
「だから、元はと言えば俺のせいなんだ」
まおりちゃんは静かに黙って聞いていた。
「まおりちゃんに悪いことなんて…一つもないんだよ」と笑みを浮かべて言う。
「でも…でも!」
「抱えなくていいんだよ」
その言葉にまおりちゃんは、勢い良く顔を上げ、
まっすぐ…ただただまっすぐ…俺の目を見た。

