僕より大きな物を背負っている君へ

「まおりっ!!」

咲瑛さんと優雅さんが声を合わせて叫び、まおりちゃんに駆け寄る。

「大丈夫?怪我はない?」

「クソトラック!まおりに怖い思いさせんな…」

優雅さんと咲瑛さんがまおりちゃんを抱きしめながら、まおりちゃんを慰める。

三人とも泣いていた。そりゃそうだ。
目の前で友達がいなくなるなんて、考えられない。

「春遠…くん…あり…がとう…」

まおりちゃんの小さな声が聞こえた。

「春遠…まおりを助けてくれてありがとう…」

「ありがとう…」

小さくて…儚い咲瑛さんと優雅さんの声も、

雪のようにゆっくり聞こえた。

「…さっき言ってた…’’僕がこの女の子を押した’’みたいなの…うそでしょ?」

咲瑛さんがまおりちゃんを抱きしめたまま俺に言う。

「…そう…まおりちゃんに悪口が飛ばないようにしたつもりだったんだけど…結局だめだったな…」

「春遠…大丈夫か?」と矢島と花都が俺にちかづいてきた。

「正直…凍宮も怖かっただろうけどさ…お前もさ…怖かったんじゃねぇの?」

矢島は真っ直ぐ俺を見て言う。

「そりゃ…怖いだろ…不安だろ…目の前で友達がいなくなったら…」

少し俯き、言葉を一所懸命に繋げる。