僕より大きな物を背負っている君へ

資料館の中は、開放的で通路をゆっくり通って展示物を見ていくタイプの資料館だった。

爆弾のレプリカ、当時の出来事を映像化した物や

実際にそこにあった物などが展示されていた。

見ているだけで心が痛くなった。

たった一瞬で何万人の人が亡くなった、なんて想像も出来ない。

だが、本当にあった出来事なのだ。

過去は変わらない。

もう…変えられない。

「春遠くん?」

我に返った。まおりちゃんが横から声をかけてくれたようだ。

「うん、大丈夫だよ。ちょっと昔の事を考えてただけだから」

「昔の事?」とまおりちゃんが不意に聞く。

「その人達は、原爆が落ちるまで幸せだったのかとか、その亡くなった人は、生まれ変わって幸せにしてるのかなって」

「あ~そっか…でも幸せにしてるんじゃない?
断言することは出来ないけどさ…幸せであってほしいよね」

そう…俺達は、祈ることしか出来ない。

どうか幸せになって居てください。

「ねぇ…あれ優雅じゃない?」

咲瑛さんが肩をとんとんと優しく叩き、指をさす。