灰を被らないシンデレラ



その後イベントはつつがなく終了し、案の定香里は四つん這いになって息を上げてぐったりしていた。
あれだけ何度も抱っこにおんぶをせがまれていたらそうもなるだろう。


今日のイベントのおやつはたこ焼きと製菓店のクッキーだったので比較的に片付けは楽だった。

片付けを全て終えて会場を後にし、香里含める何人かは打ち上げに行くらしいのでその場で別れた。

憂も誘われたが事前に柊に伝えていないし、何より夜出歩くには危ない状況なので断った。




時刻は19時。
夏の昼は長くまだ明るさが残っている。

だからと言っては言い訳にしかならないが、憂は油断していた。
バイト帰りでは無かったという事もある。



まさかその帰り道にその男と遭遇するなどと、誰が想像しただろう。





「…なんで」


その姿を目にした時思わず口から漏れた。

イベントを行った会場近くの公園の前に立っていたのは、耕介だった。