灰を被らないシンデレラ




話は戻すがこの充実感の増したルーティンに、来週からは柊から紹介されたバイトが始まる。

柊と話した後すぐに担当者から連絡がきた。
そこで身元は既に保証されているからと希望の曜日や時間などを確認されたのですぐに返信した。


今日はその店舗の下見を兼ねた事前説明会と簡単な研修が行われる。


「憂、行くぞ」


玄関でスマートキー片手に柊が自分を呼んでいる。

分かったと返事をして駆け寄れば、引き寄せられ唇に軽いキスを落とされた。

所謂いってらっしゃいのキスというやつだ。
この新婚生活が始まってからどちらかが先に出る時には声をかけて必ずそうしている。


けれど今日は二人で同時の出勤だ。
柊は店舗設営の最終確認のため同じ現場へ向かうからと送迎を申し出された。