自然と目が覚める

とは少し違って

あまりの喉の渇きに

粘膜が悲鳴をあげて

痛みとして訴えてきたので

しかたがなく

なけなしの唾液を無理矢理嚥下して

あたしは顔を歪めた。



そばに転がる携帯を手にして

スライドさせる。


眉間に皺を寄せたまま

明るくなった画面に目をやる。


11:43。



一度枕に頭をつっぷして

だらだらと躰を起こす。






と、ベットに座ったまま

動きが止まった。








躰中が痛い。



特に背中から腰にかけてが

だるく、重い。




その痛みに

すこし唸って


頭をゆっくり

ぐるりと回した。



にぶい音するなぁ。




なんて。








痛む躰を

動かすと

昨日の行為を

少し後悔する気持ちと

満足する気持ちが

ごちゃごちゃ混じって




苦笑いと

ため息が出た。





とりあえず、


トマトが食べたい。





思いながら


乾きを水で潤した。


喉の悲鳴が収まった。






あたしの乾きは


あたしの悲鳴は



何で潤そう。





そうだ、トマト。

トマトが食べたい。