ほんとの初恋

「正月、名古屋に帰るんだよね。
この前の『付き合ってる振り』どうするの?
俺も名古屋に行こうか?」
これ以上、そんな迷惑は掛けられないって言う。
「俺、4月からもこの病院に残ることを決めたから。
でも後2年、その後は…、助けてくれるんでしょ。
名古屋の病院で雇って貰えないかな」

人間驚くとこんな顔になるのか、見たこと無いくらいの大きな目をして固まってる。
「俺、五十嵐になりたいんだけど。ダメ?」
固まってた顔が口だけ動いた。
大きく、ポカーンと開いて声にならない。
五十嵐ってこんなに可愛かったか?

返事は急がない。
ただ今聞かないで、このままスルーされても困る。
それに『YES』しか聞く気はない。
「名古屋に来てほしくなかったら連絡ちょうだい。
ちなみに正月休みは3日から5日までだから」