ほんとの初恋

俺は4月からもこの病院に残ることを決めた。

まず整形外科部長に残ることを話した。
もう少しここで勉強させてくださいと。
実家にも大阪に残る事を了承得た。
もともと帰ってくるとは思ってないようで多少拍子抜けした気持ちだけど反対されるよりはずっと良い。

気持ちを整理して増田を居酒屋に呼び出した。
「俺、大阪に残るから」
こいつには申し訳ないけど、自分の気持ちに正直になりたい。
「だろうと思った。
郁ちゃん、後継ぐらしいな。
おまえもいずれ名古屋に行くのか?」
…、まだ五十嵐に何も話してない。残ることすら何も…。
話を振られて言葉を失ってると、大きなため息がした。
「やっぱりおまえは大バカもんや!
面倒見られるのは3月いっぱいやからな」