押し黙った俺に代わって、今まで無言だった瀬戸が「とりあえずみんな落ち着こう」と笑った。
「まずリンはマジで関係ないから黙っとけ。話がややこしくなる」
瀬戸に言われれば、はーい、と素直に挙手をするリン。
「で、ユナはこうなるの分かってただろ?噂に苦しんだのはお前も一緒じゃん。サク取られて悔しい気持ちはわかるけど、やり方良くなかったよ」
「でも…ずるいじゃん…あの子、大して可愛くもないのに…」
「えー、菜乃花ちゃん可愛いよ!」
「まじでリンは黙れ」
瀬戸が疲れたように頭を抱えてため息をついた。
「サクはユナ責める前に、付き合ってないならちゃんと撤回しとけよ」
「何で?」
「なんでじゃなくてさ、色々ややこしいだろ、バカかよ」
「別にお前達には関係ない」
「ありあり!現にユナが暴走してんじゃん」と瀬戸も段々声が大きくなってくる。
「…付き合うよ」
「だーかーらー、現時点の話をしてんだよ!」
バカタレ、と足を軽く蹴られる。「いてーな」と蹴り返せば「うっせ」とまた蹴りが返ってきて、何となく空気が和らいだ気がしたが、ユナはそうじゃなかったようだ。
「何でそんなに植草さんと付き合いたがるのよ!今すぐ選んで!ユナとの友情か植草さんか!!」
「めんど」
つい溢れた一言にユナは顔を真っ赤にして、「サクのクズ!人でなし!!」と暴言を吐いて教室を飛び出した。
