ただ、一面の青。


「何って…」

瀬戸くんが私に視線を向けると、青くんも一緒に視線を移動させる。

「…揶揄って遊んでただけ、だけど」

待って瀬戸くん。言葉のチョイスが絶対違う。
そう思ったけれど、瀬戸くんも青くんも至極真面目なので口を割って入れなかった。

「瀬戸がこいつ泣かしたの?」

イライラとした声に空気がピリつく。
けど気にしてないのか瀬戸くんは「う〜ん?そう、なのかな?」と困ったように首を傾けた。

「青くん、ち、違う」

私は首を横に振って瀬戸くんじゃないアピールをしたけれど効果はあまりなし。私を無視したまま、青くんが瀬戸くんの首元に掴みかかる。


青くんは、なぜこんなに怒っているの。

会う度に機嫌が悪くなっている気がして、それが私のせいな気がしてならない。今もきっと、私が知らない間に彼の気に触る事をしたのかも。


「青くん!瀬戸くんは慰めてくれてただけで、私が悪いんです!!」

「は?」

乱暴に瀬戸くんのシャツから手を離した彼が私を見下ろす。

「その…慰めてくれて…」

私の言葉に彼は低く冷めた声を出した。

「慰め、って何?」

「何って、、」

言い訳の前に言葉が途切れる。暗く濁ったような視線には私への侮蔑。冷たい声には私への怒り。全身で私への嫌悪を表していた。

やっと止まった涙がまた出て来そう。

「あの…ごめんなさい」

「慰めって何だよ」