ただ、一面の青。





放課後。目立つ4人を先頭に後を付いてまわる私達。

どう見ても取り巻きの一部。
一緒に歩くのに気恥ずかしささえ感じる。

けれど、そう思っているのは私だけのようで。



「ねぇ、菜乃花ちゃん!今日誘ってくれてありがとう!」

「サク達と遊べるなんて夢みたい」

いつの間にか友人(仮)から友人に昇格したらしい。
気安げに名前を呼ばれ腕を組まれると、一気に友達らしさが増す。


「ゲーセン行こ!」と誰かの発案で、私達はまたぞろぞろと移動する。

沢山のクレーンゲーム。騒がしい店内。
各々が興味ある物で遊び始めると自然と散り散りになった。

店内の奥に辿り着く頃には青くんもどこかへ消えてしまった。



一人立ち尽くしていると、耳に入る無数の機械音。

チカチカとかガラガラガラとか。どんなオノマトペを並べても足りない賑やかな音に混じる一際不快な音の正体は。


バンッ。
何かが殴られる音。


音に弾かれて振り向けば、誰かが大きく手を振りがぶっている。
力強く殴りつけるとパンチングマシンの中央の人形が勢いよく倒れた。



目が回って、逃げるように「…お手洗いに行ってきます」とその場を離れるが、小さな呟きは誰にも届かず返事はなかった。