「ブランシュのこと、どう思う?」
「どうって……良い子だと思います。他の団員と違って言われたことはちゃんとするし、何かあると手伝ってくれるし。気が利く子ですよね」
レティシアが思わずふふっと思い出し笑いをすると、アスールは辛そうな顔で地面を眺めた。
「やっぱり、仲がいいんだな」
ぽつり、とつぶやくとアスールは静かにため息をついた。ブランシュと仲がいいのは良くないことなのだろうか?
「だめ、ですか?寮母として団員と仲良くするようにって言っていたのは団長ですよ。私みたいな寮母なんと仲良くしてくれるのはブランシュくらいです、貴重だと思います」
「あ、あぁ、それはそうだけど……相手はどういうつもりで仲良くしているかわかったもんじゃない」
最後の方の言葉は消え入るような声だったのでレティシアには聞こえなかった。
「団長?」
「……なんでもない。そんなことより、今夜は団長と寮母じゃなくて昔の俺たちに戻ろうっていったよね」
昼間の会話を思い出し、レティシアはそういえば、とアスールを見つめる。先程の思いつめたような表情は消え去り、レティシアを妹のように可愛がる昔のアスールの顔になっていた。
「ほら、空を見て。これをレティシアに見せたかったんだ」
促されるままに空を見上げると、そこにはいつの間にか満天の星空が広がり、時折流れ星が流れては消えていく。
「きれい……!」
目を輝かせて星空を見上げるレティシアを、アスールは嬉しそうに見つめていた。
「レティシアは昔から星空を見るのが好きだったろ。最近は忙しくて星空を見る余裕も時間もないんじゃないかと思って」
その言葉にレティシアは思わずアスールを見て微笑む。
「ありがとうございます、団長……ううん、アスールお兄ちゃん!」
レティシアの笑顔に、アスールは息を飲んだ。そして、嬉しそうに目を細めて笑う。
その夜、二人は飽きることなくずっと夜空の星を見上げていた。
「どうって……良い子だと思います。他の団員と違って言われたことはちゃんとするし、何かあると手伝ってくれるし。気が利く子ですよね」
レティシアが思わずふふっと思い出し笑いをすると、アスールは辛そうな顔で地面を眺めた。
「やっぱり、仲がいいんだな」
ぽつり、とつぶやくとアスールは静かにため息をついた。ブランシュと仲がいいのは良くないことなのだろうか?
「だめ、ですか?寮母として団員と仲良くするようにって言っていたのは団長ですよ。私みたいな寮母なんと仲良くしてくれるのはブランシュくらいです、貴重だと思います」
「あ、あぁ、それはそうだけど……相手はどういうつもりで仲良くしているかわかったもんじゃない」
最後の方の言葉は消え入るような声だったのでレティシアには聞こえなかった。
「団長?」
「……なんでもない。そんなことより、今夜は団長と寮母じゃなくて昔の俺たちに戻ろうっていったよね」
昼間の会話を思い出し、レティシアはそういえば、とアスールを見つめる。先程の思いつめたような表情は消え去り、レティシアを妹のように可愛がる昔のアスールの顔になっていた。
「ほら、空を見て。これをレティシアに見せたかったんだ」
促されるままに空を見上げると、そこにはいつの間にか満天の星空が広がり、時折流れ星が流れては消えていく。
「きれい……!」
目を輝かせて星空を見上げるレティシアを、アスールは嬉しそうに見つめていた。
「レティシアは昔から星空を見るのが好きだったろ。最近は忙しくて星空を見る余裕も時間もないんじゃないかと思って」
その言葉にレティシアは思わずアスールを見て微笑む。
「ありがとうございます、団長……ううん、アスールお兄ちゃん!」
レティシアの笑顔に、アスールは息を飲んだ。そして、嬉しそうに目を細めて笑う。
その夜、二人は飽きることなくずっと夜空の星を見上げていた。



